ライター業にはこれといった免許や資格がなく、スキルを証明する手段が実績くらいしかないのが実情です。
その実績がネックになって、仕事の獲得が難しいとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
クラウドソーシングの大手「クラウドワークス」や「ランサーズ」では、スキルを客観的にアピールする方法として、スキル検定が用意されています。
今回、筆者はスキル検定の一つである「Webライター検定3級」を受験してまいりました。どういう試験で難易度はいかほどのものなのでしょうか。
受験後の興奮が覚めやらぬうちに語ってみたいと思います。
受注実績がないライターの強い味方?
クラウドワークスの スキル検定はリリースされてまだ2年もたたない新しいサービスです。
![](https://no-mad.jpn.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/e0229f4107635aa7cff0b7bcaa9ca9cd.png)
サービスの趣旨としては、学ぶ機会の提供と、受注実績以外の評価指標を提供するということにあるそうです。
ライターがライティングを学ぶ場は、今でこそ少なくありません。「ライター組合」など有益なオンラインサロンもあります。
![](https://no-mad.jpn.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/e228e0c09d508d5eb43de22b3cd01a99.png)
しかし、勉強したことをアピールしたところで、立ちはだかるのは「実績をお示しください」という残酷な募集文。
実績ゼロの状態から仕事を獲得するのは、よほどの専門性でもなれければかなりハードルが高いのが現実です。
一方で、ある程度実績があるライターであっても、ライティングスキルが保証されるわけではありません。あるクライアントにはマッチしても、別のメディアでは「いまいち」という評価も普通にありえることです。
そんなミスマッチを埋める客観的なモノサシとなりうるのがWebライター検定といえそうです。
実績づくりのために低単価なお仕事を受注する、といった状況も改善され、より適正な受発注の場にできると思っています。(前出「スキル検定」プログラムをリリースしました)
クラウドワークスさん、かなり踏み込んだコメントですね。
検定の難易度は?
ライター検定は1級から3級まであり、3級のみ無料。Webマーケティング会社である株式会社グリーゼが監修しています。
![Webライター検定3級](https://no-mad.jpn.com/wp-content/uploads/2021/12/707215e8dd25ddd008037ce2961c6ac1.jpg)
検定に合格すると、プロフィール欄にこのような表示が掲載される
このようなラインナップであれば、3級は入門編で難易度はそれほど高くないのが定番と考えがちです。
しかし、合格後、クラウドワークスのプロフィール欄には、「合格率5%以下の高難易度の検定です。」と掲載されます。
思わず赤面してしまいそうです。
さらに、検定は一度受験すると14日経過しないと再受験できないというオマケつき。
資格を陳腐化させない、Webライター検定3級をなめんな、というブランディング指向がひしひしと伝わってきます。
とはいえ、合格率5%といっても、無料の試験であり、真剣に取り組む母数がどれほどかは疑問なところではあります。話半分としても10%…いや、ライター経験があれば3回もチャレンジすればだいたい受かる?という難易度でした。体感的に。
もっとも、選択肢が7つも8つもある問題も多く、勘やラッキーパンチで合格できるレベル感ではありませんでした。しっかり準備して臨みたいところです。
どうやって勉強法すればいい?
出題される内容をほぼカバーした講義動画が用意されています。全部で27本、視聴するだけで3時間以上かかるボリュームです。
なるほど、Webマーケティング会社が監修しているだけあって、ライター歴3年を超える筆者もうーんと唸らされる充実した内容でした。
基本的にこの動画を真剣に視聴すれば、ライター経験がなくても合格に手が届くのではないかと思います。
ライターとして習得しておきたい知識が網羅されており、試験の結果がどう出るにせよ、半日から1日集中して勉強する価値は十分にあると思います。
どんなメリットがある?
クラウドワークスのリリース記事では、3級合格者限定のスカウトメールが届いて実際に好条件のお仕事を受注したという体験談も紹介されています。
クライアント側で合格者を抽出できる機能があるのでしょうね。
逆にクライアント目線に立てば、コピペ上等、バックレ上等のモラルの低いライターがいるのもまた事実のようです。
![価格交渉](https://no-mad.jpn.com/wp-content/uploads/2021/12/1091163_s.jpg)
スキルの透明化により執筆料の適正化が期待できる!?
クラウドワークスなどでご縁のあったクライアントさんの中には、最初なぜか高圧的な対応をされる方がいらっしゃいました。
しばらく取引が継続するうちにフレンドリーに対応していただけるようになったのですが、納期を守らない、音信不通になるライターがいて疑心暗鬼になっていたのだそうです。それも一度や二度ではなかったと。
玉石混交のライターがいる中で、一定の品質が保証されるというのは、ライター目線でもクライアント目線でも大きな意義があると思います。
このようなシステムによって、労力に見合った執筆料の適正化が進むことを願うばかりです。
今後、スカウトメールなどで好条件のスカウトなどがあれば、追記記事でご紹介していこうと思います。
まとめ
クラウドワークスのWebライター検定3級は、あらゆる意味でほどよい難易度に設定された試験だといえそうです。
容易に合格できる水準ではないのは確かですが、充実した動画が用意されており、真剣に取り組む価値はあると思います。
「実績づくりのために低単価なお仕事を受注する」という不幸なルーティンに風穴が開くことにも期待したいところです。